先日、谷崎潤一郎作品にまつわる着物の展示を観に行った話を書きましたが。
この年になるまで、食わず嫌いで読んだことなかったので1つは読もうと思って…まずは図書館で借りて来たデビュー作と言われる短編集。
まずですね、食わず嫌いだった私の中で彼のイメージは「エリートの変態」だったんですよね。
大してよく知らないけど。
この前の着物の展示観に行った時に、エリートって言うか神童?秀才?勉学は何でもできるみたいな感じなのかなと思った。エリート=金持ち、お坊ちゃんみたいに思っていたけど、裕福な家に生まれながら商売が傾いて途中からは別に金持ちではなかったのね。
しかし、周りがもう絶対絶対絶対進学しなはれ!っていうくらいの秀才だったと。
本人曰く「秀才よりもイケメンになりたかった。イケメンに勝る才能なし(意訳)」的な人だったと。
そういう印象をもって、読み始めたわけです。
やっぱり、秀才の変態ではないだろうか。が読後感。
私、別に変態だって犯罪でない限り、特に男女間並びに性癖においては誰しも変態と思ってるくらいなので、蔑称として変態と言ってるわけではないです。むしろ誉め言葉っていうかな。
短編なので、大きな起承転結があるわけではないけど、文章は変態色がにじみ出ていて描写が気持ち悪い(しつこいようですが褒めています)
あと、やっぱり語彙も知識も豊富。だから描写が細に入り微に入りで気持ち悪さに拍車をかけるのではないだろうか。
エロスというか官能的な部分もあるのだけど、若干のエログロは感じた。
江戸川乱歩は彼の影響を受けたのではななかろうかと思った。いや知らんけど。
短編集の中には、これはBのLなのでは…みたいな話もあったよ。
ただ、私は元々短編が苦手で長編をじっくり読みたいタイプなので、途中で飽きました。これは作家のせいではなく、私の性分ですね。
繰り返しになるけど、語彙と知識が豊富なので面白いな思えたので、続けて中期の代表作を読むことにします。