旅と食と糸と花

旅が好き、食べることが好き、こぎん刺しを嗜み、花を愛でる、でもどれに関しても無知な妙齢会社員の日記

【読書メモ】上流階級 富久丸百貨店外商部

 

先日のマンション購入話がおもしろかったので、高殿さんの本を続けて読んでみた。
こちらは竹内結子さんでドラマもやったそうなので、ご存知の方もいるかしら。私はドラマのことは知らなかった。
そしてシリーズ化してることも知らず、2巻を借りてしまった。図書館の棚にはこれしか無かったから。
でも、途中からでも楽しめたし、今は1巻を予約中です。

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高卒からのたたき上げ、敏腕プランナー鮫島静緒(38)が、富久丸百貨店芦屋川店の外商部で働き始めて早一年が過ぎた。日本一の高級住宅街・芦屋に住む本物のセレブたちにお買い物をしていただくため、静緒は今日も国内外を奔走する。
登校拒否ぎみの孫を心配する祖母。暴力団幹部の子を妊娠し、手切れを望む愛人。外商部の本格的な立て直しプロジェクトに、バツイチの女をさいなむ男社会の古い体質。そこに同居人である枡家の元彼まで登場。
そのうえ枡家の母親が、バツイチ独身の静緒に息子との再婚を勧めてきて!?
Amazonより~


すごく緻密に取材されたうえでの、エンタメ小説なのかな。こういうの読むの久しぶり。
良くも悪くも下世話な感じだけど、ちょいちょい心理を突いてきます。バツイチにしろゲイにしろ孤独に生きていくのか問題など。孤独死を恐れてるというより、孤独に生きることを覚悟できるのかという話ね。私はこの点について何も考えてないよなと思った。


外商を利用する様々な客の人間模様、悩み、生活が出てきて、比較的軽い気持ちで読める。意外と夢中になって読んでしまい、朝の通勤電車を乗り過ごしてしまったわ(笑)


主人公の静緒の仕事が『出来過ぎ』じゃないかという気がしなくもない。いや事件や嫌な奴は出てくるけど、結局うまくいくやんけみたいな部分が多いのだけど、そこも含めてというか、だからこそ頭を空っぽにして読めると思う。


日本は2世(もしくは子供、子孫など)が叩かれがち、楽して親の財産、立場を引き継げるわけではないという事を知らなすぎるという記載があって。
私もそれは常々思う。田舎の旧家などを見ていると、素晴らしい家屋や歴史的建造物などを今も維持できてる第〇代当主みたいな人が出てくると「すごいなあ、相続税払ってこれを残せる才があるんだな」って思って見てる。
それが無いと、没収されてうまくいけば自治体が活用するけど、取り壊されてしょうもない建物になっちゃうもんね。
とはいえ、金があれば世の中解決できる問題結構あると思うけどね!